家族経営

エノキアン協会とは?長寿企業から学べること

こんにちは!次男です

先日、屋外で作業をしていたら小学生が「ひき肉ですっ!」と言ってるのを見かけて「あ~あれが本物か。」って一人で感激してました。

もうこのネタも古いんでしょうけど。(笑)

さて今回は、エノキアン協会について掘り下げます。

以前、家族経営について調べていたら「エノキアン協会」という国際組織の存在を知り、興味が湧いたので調べてみることにしました。

そこには、さすが長寿企業大国ニッポン、とあるように日本国内の企業様も加入されていました。

加入条件の一つに、創業から200年以上とあります。

この組織に加入している企業の規模は、別格です。

ということは、「絶対にその長寿企業から学べることがあるはず」と思い、

各社の企業理念や歴史などを掘り下げてみました!

エノキアン協会とは?長寿企業から学べること

エノキアン協会(エノキアンきょうかい、フランス語:Les Hénokiens)は、

1981年に設立された経済団体で、家業歴200年以上の企業のみ加盟を許される老舗企業の国際組織。

フランスのパリに本部がある。

『エノキアン協会』最終更新 2023年6月17日 (土) 07:51 UTCの版(Wikipedia日本語版)

長寿企業の国際組織への加入条件

加入条件は以下の通りです

  • 創業200年以上であること
  • 創業者の子孫が現在でも経営者、役員であること
  • 家族が会社のオーナー又は、筆頭株主であること
  • 現在も健全経営を維持している

組織創立の目的【伝統こそ活力】

  • 創業200年以上のフランス企業同士の相互理解と連帯の絆を深める
  • 産業活力と伝統は調和することを証明する
  • フランスの会員と同条件下の外国企業との協力関係をつくる
  • 「伝統こそ活力」を世界に証明する

現代のビジネスと「伝統こそ活力」

エノキアン協会は企業同士の相互理解を深め、それぞれ企業の歴史から培ったノウハウ、伝統を活かしより強固なものにしようと読み取れます。

なにより200年以上の歴史をたどることによって、それぞれの企業が天災戦争経済危機など

多くの試練を経験し、乗り越えてきました。

そんな荒れ狂った時代をも乗り越えてきた理由が、それぞれの伝統の中にあるのは明白です。

現代のビジネスは、短期間で稼げるだけ稼ごうとする傾向が強いです。

「金儲け至上主義」

これに逆行するように、それぞれ同族企業が今までの伝統を尊重し、それぞれの持つ経営理念を大事にしています。

エノキアン協会は、穏やかながらも祖先から受け継いだノウハウを実践し

次世代に伝えていくことをミッションと掲げています。

加盟する日本企業

エノキアン協会に加盟する日本国内企業は10社(2023年6月時点)

  • 法師 温泉旅館業
  • 株式会社虎屋 和菓子製造、販売
  • 株式会社ナベヤ 精密治具、鋳物
  • 月桂冠株式会社 酒造業
  • ヤマサ醬油株式会社 醤油製造
  • 岡谷鋼機株式会社 商社
  • 材惣木材株式会社 木材業
  • 株式会社山本山 日本茶、海苔製造販売
  • 株式会社赤福 和菓子製造、販売
  • 株式会社中川政七商店 麻織物製造、販売

長寿企業から学べる事

エノキアン協会に加盟する企業は、世界で最も古く、最も経験豊富な企業であるといえます。

それはつまり、企業の適応力の強さを示し、企業の維持、発展、継承のためのメソッドを多く持ち合わせているでしょう。

そこで、私次男なりに国内加盟企業について調べてみました。

すると、興味深い歴史や、各社の共通点や、アイデアをみつけましたのでご紹介いたします。

月桂冠株式会社

当時、大倉恒吉という少年が、13歳という若さで11代目当主になった。(1886年)

彼が月桂冠を飛躍的に大きくした。

それは事業規模を、なんと100倍に伸ばしたのである。

基本理念

QUALITY…常に消費者を満足させるような最高品質。

CREATIVITY…常に挑戦し創造革新し続ける。

HUMANITY…従業員の知識とスキルを高め、自分の強みと個性を最大限に活用して、それぞれが充実した生活を送ることを助ける。

上記の基本理念などは、元々何世代にわたって「Okura Spirit(大倉精神)」と呼ばれるユニークな文化がありました。

この文化と長い歴史の月桂冠の基本哲学を、

今の時代に合わせ文書化したのが今の14代目当主、大倉治彦なのである(1997年)

次男の気になるポイント・・・「環境整備や変化」

月桂冠で働く従業員の内、約140人が30年以上この会社で働いています。

これは全従業員の約30%に値します。

月桂冠は、福利厚生を積極的に強化し、寮や社宅などで生活環境を改善し

従業員の健全なワークライフバランスを確保しています。

さらに、従業員貯蓄制度、年金、保険、健康保険など

多くの古いシステムを改訂し、新しい時代に合わせてシステムを導入しています。

岡谷鋼機株式会社

創業当時は「笹惣」として呼ばれていた今の「岡谷」は350年の歴史があり

その歴史を振り返ることによって、この会社の企業文化の成り立ちがわかりました。

企業理念

「ものつくりに貢献するグローバル最適調達パートナー」

基本方針

Global

岡谷グループの国内外の拠点を拡充し、地域に根差した事業を構築する。

  • 世界市場におけるサプライチェーンの充実・強化
  • 北米・中国・ASEANでの域内連携の強化
  • グループ総合力を発揮した企業価値の向上

Innovation

デジタル技術を活用したビジネスモデル(DX)によって商社機能を充実させ、顧客に新たな価値を提供します。

  • CASE、スマートファクトリー、カーボンニュートラルの取り組み
  • システムインテグレーション・エンジニアリング機能の強化
  • 業務効率・生産性向上による経営基盤の強化

Challenge

社員一人一人が明るく自由闊達な蘇飛期の中で主体的に挑戦します。

  • 知識・経験の伝承と次代を切り拓く人材の育成
  • 多様な人材が活躍し、働きがいと成長を実感できる環境
  • 夢に向かって挑戦する企業風土

次男の気になるポイント・・・「地域、貢献」

岡谷の歴史350年を振り返ることによって、これまでの成長にはたくさん要因があると思いますが

その中でも場所(地域性)企業文化について記載します。

エノキアン協会ホームページの添付資料に、岡谷についての資料がありました。

「In fact, it was home to many gunsmiths during the Keicho era (1596–1615) and would have been by far the best place for SASASO to start a steel business. And in the 350 years.」

引用元:Case Studies.Written by Munehiko Ito (Otemae University)

要約すると⇒「実際、慶長時代(1596年-1615年)には多くの鉄砲師が住んでいた場所であり、笹惣が鉄鋼事業を開始するには最適な場所だった。

名古屋城周辺で起こった「万治の大火」その後にできた広小路通り

その広小路通りの南に位置する鉄砲町通りで、初代岡谷總助宗治が金物商「笹惣」として商売を始めました。

岡谷總助宗治は地域貢献として、笹惣創立から2年後の1671年から名古屋三大祭りの一つ「若宮祭」への取り組みを始めました。

この祭りは現在でも行われていて、本社一階玄関を休息所として提供しているそうです。

そうしたことから1889年以来、伊勢神宮の式年遷宮で神社の社殿の屋根や手すりなどに金物を寄進しています。

地域への貢献は、企業文化の一部として推進してきたということです。

株式会社赤福

誰もが一度は食べたことがあるのではないでしょうか。

私も大好きで、サービスエリアなどで見かけた時はよく買っちゃいます。

そんな赤福も同族経営の老舗だと知って驚きました。

経営理念・・・「赤心慶福」

赤子のような、いつわりのないまごころを持って自分や他人の幸せを喜ぶ」という意味

経営方針

赤心慶福(誠実)の精神を礎に二十一世紀に適合した会社運営を全社員の力で達成する。

次男の気になるポイント・・・街づくり「おかげ横丁」

伊勢神宮に遊び行く際には必ず訪れるであろうおかげ横丁。

赤福がこの町を運営していたことに驚きました。

それと同時に羨ましさの感情と素晴らしいなと思った気持ちがありました。

なぜなら私次男の会社事務所と店舗が小さな閑静な商店街にあります。

その町にも活気が湧いたら、どんだけ楽しいだろうかと想像してしまいます。

株式会社赤福の子会社である株式会社伊勢福がおかげ横丁を運営している。

元々は、町の再生のためにこのおかげ横丁の計画は始まりました。

当時の赤福の年商に匹敵する額約140億円をかけて1993年に完成。

行政から補助金を受けず、自己資金でまかなった。

おかげ横丁設立前1992年の年間来園者数は32万人でしたが、2015年時点で655万人に到達した。

数字だけ見てもすごい飛躍しています。

家業から10年で借金の返済が完了したと。

この会社が所有する敷地面積4000坪…すごい。

まとめ

フランスのパリにあるエノキアン協会という国際組織が存在すると知って、最初はなんだか怪しい団体なのか~なんて思っちゃいましたが、調べてみるとこんなにも由緒ある企業が加盟されていて、将来いつか私が創業した企業も入れたらいいな~なんて夢を見させてもらえる良い機会になりました!

調べていて気付いたことは、長い歴史のある企業だから古いシステムだったり、昔ながらの風習があるのだろうと思っていました。

ところが、そもそもの企業文化が新しいことを取り入れたり、挑戦していく姿勢など、変化することに対して前向きな雰囲気を感じ取れました。

冷静に考えてみたら、「そうだよな、今の時代に変化させていかないと長続きしないよな」と、当たり前のことのようですが、改めて気づかされました。

私にとって、この記事を作ったことで得られた学びは、とても大きく、まだまだ学ばないと!という気持ちが倍増しました。

上記の企業のような社員に寄り添った会社町を活性化させるくらいの企業、夢ですね。

小さい所からですが、私なりにできることをやっていこうと思いました。

引き続頑張ります。

今回はこのへんで!ここまでご拝読ありがとうございます!

次男。

 

〈参考サイト〉

Wikipedia(エノキアン協会)

「エノキアン協会」株式会社 大一電化社様

「過去を知り、現在に生き、未来を創る。時空を超えた、エノキアンたちの旅」GQJapan

the Henokiens(エノキアン協会HP)

月桂冠株式会社HP

愛知千年企業(幕末を生き抜いた名古屋商人に学ぶ)

岡谷鋼機株式会社HP

万治の大火(1660年)Wikipedia

株式会社赤福 HP

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次男

家族経営の会社にて9年勤続中。毎日奮闘中。経営幹部から言えること。あなたの職場環境は適正か。私は仕事上でも経済的にも独立を目指いしています。趣味:運動

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